パチスロで、さっきまで調子よくザクザク出てたのに、急に出なくなることってありますよね。
そんなとき、
「あれ、これ遠隔じゃね?」
って思ったことはないでしょうか。
僕はあります。何度もあります。(^^;)
本当に劇的ですよね。確率的にあり得ないくらい出なくなるんですよ。お!これもしかして設定5?いや6もあり得る!?なぁ~んて考えてたら、急に設定1の確率の3倍以上ハマってしまう。。何度あったことか。
「あ~~これ遠隔されたわ~~~ちょっと出し過ぎたらすぐこれだわ~~~」
なんてボヤいたことないですか?
僕はあります。何度もあります。(T_T)
でもね、冷静に考えてみたら、ないんですよね。店側に遠隔するメリット。
むしろペナルティが重すぎる。
ということで、今回はホール側に設定や大当たりの遠隔操作をするはずがない理由をアレコレ考えてみました。
ホール側が遠隔操作をしない理由
僕が考える、ホール側が遠隔をしない理由は3つ。
- 風営法のペナルティが重すぎる
- ホールのブランドに大きな傷がつく
- そもそも遠隔しなくても十分儲かる
です。
それでは、それぞれご説明しますね。
風営法のペナルティが重すぎる
まず、パチスロ店というのは「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」俗にいう「風営法」によって営業の方法などが定められています。
ちなみにパチンコやパチスロは雀荘などとおなじ「風俗第四号営業」のくくりになります。
実は、「遠隔操作」を禁止すること自体は、風営法のどこにも書かれていません。というか「遠隔操作」という単語が出てきません。まぁ細かい話ですからね。
では何が禁止されているかというと、「営業所の構造や設備を無許可で変更してはいけません」ということが記載されているんです。
(構造及び設備の変更等)
第九条 風俗営業者は、増築、改築その他の行為による営業所の構造又は設備の変更(内閣府令で定める軽微な変更を除く。第五項において同じ。)をしようとするときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、あらかじめ公安委員会の承認を受けなければならない。(後略)
出典:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(後略は僕が加筆)
この中の設備の変更が、遊戯台(スロット)を指すとして、許可が必要となり、無許可の場合、取り締まりを受けることになります。(法律の解釈によりますが、今はかなり厳しい模様)
まぁ当然ですが、遠隔などの部品は公安委員会の許可が下りることはありませんので、届け出を出しても通ることがありません。
第九条に違反すると、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはその両方が科せられるようです。罰則に加え、営業停止や営業許可の取り消しの処分もあります。
営業停止は6か月を越えない範囲での処分となり、売り上げはかなり落ちます。
さらに。営業許可の取り消し処分ともなると、グループで運営しているホールは全て営業できなくなるので、その損失は計り知れないほどとなりますね。
ちなみに、これ、いわゆる裏モノも、改造ロムを取り付けるため同様の措置が取られます。昔は緩かったので、裏モノは実際にありました。でも今は取り締まりが、かなり厳しくなったようですね。
というわけで、罰則が厳しいので遠隔操作はないと考えます。
ホールのブランドに大きな傷がつく
つづいて、信用問題です。
「この店に遠隔操作されて、出玉を抑えられた」なんて噂がたったらどう思いますか?
そんなホールに行かないですよね。
逆に、「いやぁ~、なんか急にBIGが連チャンして、大勝っすよ。遠隔あざす」なんて噂がたったらどう思いますか?
これに「おれもオナシャス」って思うでしょうか?
「いやいや、そんなうまい話ばかりじゃないよ。逆に設定下げられる可能性もあるじゃん」って思いませんか?
自分の運や実力ではなく、ホール側に勝ち負けを決められてしまうなんて、とても印象が悪くなります。
それに、ここ近年の機種は設定確定演出などがあって、矛盾する演出がでるとすぐに不正がバレてしまいます。
次の項目で触れますが、パチスロはいかにお客さんに機械割が100%未満の台を稼働させるかが店の儲けになります。
遠隔を疑われるような信用のないホールだと、お客さんが来てくれなくなりますよね。すると、稼げなくなるんです。
だから、遠隔などという姑息な手を使わなくても、いかにお客さんに気持ちよく遊技してもらえるかを考えたほうがホールとしてもお得なんですね。
そもそも遠隔しなくても十分儲かる
最後が、遠隔がないと言い切れる一番大きな理由です。
お客さんさえ入れば、十分、パチスロは儲かるんです。
昨日の記事で、機械割の真実と年間の負け額の試算をしてみました。
この記事をご覧いただくと、そこそこの実力者でも、年間通して打てば負けるという試算が出ました。かなり単純化した試算とはいえ、説得力をもたせれたと思います。
まぁ、そこそこの実力くらいでトントンだったら、パチスロ店は経営できないので、当然といえば当然なのですが・・・
例えば、全ての台が機械割99%に設定して営業している、等価交換の20スロ専門店があったとしましょう。
100%稼働で1日8,000回転がMaxとすると、稼働率によってホール側は1か月(30日)でどのくらい儲かるでしょうか。
スロットの台数が500台の中規模ホールで計算します。
ちなみに、20スロで等価交換で機械割99%で8,000回転した場合の1台当たりの儲けは・・・
20円×3枚×(100%-99%)×8,000回転 = 4,800円/台
です。
これをもとに計算すると、
100%稼働の場合
4,800円/台×500台×100%×30日 = 7,200万円
なんとホール側は粗利で7,200万円も儲かる計算になります!
まぁ100%稼働なんて夢物語なので、稼働率を変えてガンガン計算してみます。
80%稼働の場合
4,800円/台×500台×80%×30日 = 5,760万円
50%稼働の場合
4,800円/台×500台×50%×30日 = 3,600万円
30%稼働の場合
4,800円/台×500台×30%×30日 = 2,160万円
20%稼働の場合
4,800円/台×500台×20%×30日 = 1,440万円
10%稼働の場合
4,800円/台×500台×10%×30日 = 720万円
どうでしょうか、稼働率が低かった場合でも、思ったよりも多く稼いでると思いませんか?しかも機械割99%って、かなり優良な設定配分だったとしてもです。
もちろん、粗利なのでここから人件費・水道光熱費・消耗品費・家賃・新台入れ替え代・広告宣伝費・その他もろもろが必要です。500台くらいの中型店舗だと、人件費500万円、水道光熱費200万円、消耗品100万、家賃や建物維持費200万、新台入れ替え代1,500万、広告費その他で1000万かかったとすると、経費の合計は3500万円です。
経費の合計が3500万円とすると、機械割99%の超優良店だとしても50%の稼働率でペイできます。
また、前回の記事でも書きましたが、取りこぼしや目押しミス、ボーナスを察知してからそろえるまでの無駄を計算すると、機械割の理論値よりも簡単に2~3%下がります。
これらを入れて、機械割平均99%で2%下がるくらいミスや取りこぼしがあったとすると、実際の機械率は97%。1%が3%になるので、単純に先ほどの粗利益を3倍にした数字になります。
100%稼働:2億1600万円
80%稼働:1億7280万円
50%稼働:1億800万円
30%稼働:7200万円
20%稼働:4160万円
10%稼働:2160万円
となります。
これなら平均20%稼働のホールで十分元が取れる計算ですね。
まぁ平日のほとんどの時間は閑散としているでしょうから、平日10~15%稼働、休日40~50%稼働くらいが実際のところでしょうか。
なので、せっかく楽しんでご遊技いただいているお客さんの設定を高設定から低設定に低くする遠隔操作などして怒らせる必要なんてデメリットしかないです。
むしろ大勝ちした記憶を持ってもらい、気持ちよくご遊技いただき、再来店してもらい、長時間ご遊技してもらい、いかに稼働率を上げるかを考えた方が有意義でしょう。
ということで、リスクをかけてまで儲かっているお客さんの心証を悪くしながら小銭を稼ぐまでもなく、通常に営業したら儲かるので遠隔操作をする必要はないと考えます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
以上3つの理由から、少なくても今は遠隔操作なんてないと、僕は断言します。
遠隔操作が声高に叫ばれていたのは、20数年くらい前、僕がスロットを始めたばかりのことでした。パチ屋の前を通ると、車のレーダー探知器が作動し、あの店は怪しいなどと言っていたものでした。
当時は、2箱(4万円分くらい?)勝っていると、店の奥から恐いお兄さんが出てきて「おいにいちゃん、そこまでにしとこか」とか言いながらメダルを没収するって本気で思っていました。
さすがに恐いお兄さんはイメージが悪いので、代わりに遠隔操作でこっそり調整しているんだと、まぁ本気で思っていたんですね。
でも、計算してみると、パチスロ屋はかなり儲かります。
恐いのは、逆に暴力団や依存症など、パチスロ自体のイメージが悪くなって客足が遠のくことです。
だからあの手この手でイメージアップしてるんですね。
くれぐれも、パチスロ屋の戦略にはまらないようにしてくださいね。
追伸
20数年間、パチンコ・パチスロ屋の戦略にはまっていた僕が偉そうにいえる話でもないんですがね(+_+)