少し前の話ですが、新型コロナウイルスについての記事です。
まずは新型コロナウイルスの影響で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、現在も回復に向けて闘病されている方のご快復を心からお祈りいたします。
それにしても、新型コロナウイルスで、世界的にここまで大事になるとは思わなかったです。
世界中の株価が下落。
宴会やイベントの自粛はもちろん、グローバル化が進んでいる中での渡航制限・輸出入の制限で、経済は大きな打撃を受けています。
今後もいつ終息するのか出口の見えない状況で、ますます疲弊し、それに耐えきれない企業が倒産、そして関連する企業や金融機関が連鎖的に倒産する事態も起こりうるのではと危惧しています。
そんな中、僕が経営する会社も風評被害を軽く受けたので、ご報告します。
ウチの社員が新型コロナウイルスに感染している?
2月下旬のとある昼前。
コトの発端は、同い年で、リフォーム会社を経営する友人からかかってきた一本の電話でした。
友人:「ナオちゃん(僕のこと)の社員さんが新型コロナウイルスに感染したってホントなん?」
えぇ?っと我が耳を疑いました。
当時、僕の住んでいる地域で2人目の感染者が出たというニュースが流れていました。40代の女性会社員ということしか報道されていません。
その会社員って・・・まさかウチの社員?
いやいや、まてまて。さすがにウチの社員が感染者なら、社長の僕すら知らないっていうのはおかしい。
じゃぁ、友人はなぜそんな事実と反することを言うの?
友人:「なんかオレの周りでウワサになってるよ」
うそでしょ!
ウワサの発生原因
ウチの社員さんが新型コロナウイルスに感染したっていう根も葉もないウワサがなぜ発生したのか。
多少混乱しましたが、ちょっと考えて、一つの結論にたどり着きます。
あ、健康診断だ。
ウチの会社は、いわゆる清掃業を営んでいます。
そのため、少人数のチームでお客さんのビルや施設を日常的にお掃除するのですが、基本的には現場に直行直帰なのです。そんな現場で働く社員さんたちが本社に大勢集まるのが毎年行っている「健康診断」なのです。
ウチの健康診断は例年2月の後半から3月の前半くらいに行っているのですね。
それが電話のあった日(2月下旬)だったのです。
どうやら、ウワサを流した友人の知り合いが、偶然ウチの健康診断で入っていく白衣をまとった医者らしき人や胸部レントゲンのごっつい車などを見たそうです。それで勘違いしたようです。
なぜ健康診断を決行したか
確かに、こんなタイミングで健康診断をする僕の判断が悪かったのかも知れません。
手洗いの徹底やマスクを用意するなどの措置はとっていたとはいえ、様々な現場から大勢集まってくるので、感染を拡大するのではないかといわれるかも知れません。
とはいえ、元々、年1回の健康診断は義務です。
1月にすでに予定を組んでいたこと、2月下旬はまだ自粛ムードが大きくなかったこともあり、健康診断を決行しました。ひょっとしたら、新型コロナウイルス関連で医師に相談したい社員もいるかなと思ったのも決行した理由の一つでした。
ただ、健康診断を決行することに、そこまで確固たる信念を持っていた訳ではありません。例年のこととはいえ、軽率だったかも知れませんね。
偶然と思い込みからデマになる
その友人には、健康診断でウチの会社からは感染者を出していないと話しました。念のため確認しましたが、もちろん、感染者はいませんでした。
ただ、友人が気を利かせて電話してくれたから良かったものの、ウワサ話が盛り上がり、風評被害に発展していたかも知れません。
いや、もしかしたら僕が知らないだけでデマが流れている可能性もあります。
たまたま匿名の感染者とその濃厚接触者の検査実施の報道が、ウチの健康診断と重なったという偶然。この偶然によって思い込みを生み、デマとして流れるんだと怖くなりました。
まとめ
「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」という中国の故事があります。
これは「泥棒と間違われないように、瓜(ウリ)の畑で靴を履かない、李(スモモ)の木の下で帽子を直さない」という意味で、「例え真実は違っても、人から誤解され疑われるような行いをするな」という教訓です。
今回の件で、会社として風評被害に遭うくらいなら、少しでも疑われるようなことをしないに越したことはないなと感じました。
ただ、こういう風評被害への過剰な心配が、「とりあえず全部中止」といった根拠のない自粛につながり、経済を停滞させているんだとも感じています。
どちらが正しいのか、全くわかりません。
バランスをとるのって難しいですね。