取り戻せ、俺の金!~借金2,267万円からの挑戦~

投資やギャンブルで失敗して作った俺の金、借金2,267万円(2020年3月時点)を取り戻すまでの記録

事実誤認で消された記事の謝罪文が公表されました。

f:id:sim-naoki:20200316161644j:plain

前回このブログで、JBpressの事実誤認で消された記事「ついに証明された、新型コロナは空気感染する」に対して、僕なりの考えを述べました。

www.a39.jp

この記事に対してJBpressより謝罪文が出ていましたのでご報告します。

謝罪文自体は、元の記事のURLに差し替えとして載せられていました。

jbpress.ismedia.jp

前回の僕の記事を書いたときに問題の記事が書かれたURLをクリックすると「お探しのページは見つかりませんでした」という文字が出てきましたが、今は、謝罪文の記事が見られるようになっています。

謝罪文の内容は、JBpressの編集長と記事の著者のもので、個人的には好感が持てるものでした。その謝罪文の内容と、僕が感じたことを書いてみます。

誤認記事の謝罪文

誤認記事についての謝罪文は、JBpressの編集長が記事削除とJBpress全体の情報発信体制について謝罪と今後の体制について書かれており、その後、記事の著者もどこが誤報だったのかという点も含めて書かれております。

それぞれの謝罪文を引用しましたのでご覧ください。

編集長の謝罪文

まずは、3月14日時点でJBpressの編集長が謝罪文を掲載したようです。

内容は下記の通り。

3月14日に当ページに「ついに証明された、新型コロナは空気感染する」という記事を掲載しましたところ、多くの読者の皆さまから不正確な内容であるとのご指摘をいただきました。

改めて確認しましたところ、一部に事実誤認があり、誤解を招く内容であると認められましたので、本記事を取り下げました。

読者の皆さまからのご指摘、ご意見を重く受け止め、今後は正確な情報発信に努めてまいります。説明なく記事を取り下げたこととあわせて、お詫び申し上げます。

(2020年3月14日、JBpress編集長 鶴岡 弘之)

出典:JBpress「3月14日に当ページに掲載した記事について」

「誤認記事をなかったこと」にせずに謝罪された対応は素晴らしいと思います。

「自分の主義・主張に正当性を持たせるためなら事実を歪曲して伝えることも辞さない!」というメディアもあります。フェイクニュースがその代表でしょう。

そんな中、冷静に判断した結果として元記事のURLに謝罪文を載せたJBpressさんは誠実なメディアといえるでしょう

著者の謝罪文

続いて、著者の謝罪文です。

3月14日にJBpressに執筆した記事「ついに証明された、新型コロナは空気感染する」の一部内容に誤報があったことを深く謝罪いたします。

記事中で紹介した英論文は『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』誌に掲載されたものではなく、「メドアーカイブ」というサイトに掲載された予稿であり、同誌に掲載されたものではありませんでした。さらに「空気感染」という言葉は「エアロゾル伝播」と表現すべきであり、正確さに欠けました。

コロナウイルスの蔓延が収まっていない社会状況のなかで、多くの方にご迷惑をおかけしたことを深くお詫びいたします。(堀田 佳男)

出典:JBpress「3月14日に当ページに掲載した記事について」

この誤認記事で最も問題なところは、エビデンス(科学的根拠)として紹介した論文の出処が違ったところと、その後の論理展開でしょう。

まず、根拠とした論文は「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」ではなく、「メドアーカイブ」に掲載されていた点。しかも、他の研究者の査読前である予稿であり、正式に認められた本稿ではなかったということ。これはYahoo!ニュースに取り上げられるほど影響力のある著者の記事としては大きな問題です。

ただ、批判を覚悟で論文の正しい出処を公表したところは素晴らしいと思います。僕なんかだと自分の記事を批判されると冷静に対処できるかと言えば分かりません。

また、記事本文の「空気感染」を「エアロゾル伝播」に変えたところで、論文内の表現として出てくる「し得る」という可能性を示唆するような文言をもって、「証明された」という断定表現に変えた点は間違いだったと思います。

とはいえ、前回の僕の記事でもお伝えしたように、医療用語は素人にはわかりにくいです。「マスクは必要か否か」「PCR検査はどんどんすべきか否か」という問いなど、専門家でさえバラバラな答えが出てくるくらいなので、何が正しいかなんていえないかも知れませんね。

まとめ

自分の主張に説得力を持たせるためにエビデンス(科学的根拠)を提示すると効果的です。

ですが、その場合、

  1. 根拠として提示されたものが本当に正しいのか
  2. 主張が本当に根拠に基づいているのか

この2つは最低でも抑えておく必要があります。

「誰が言ったか」も大事ですが、信じすぎると盲信になります。信じている人が言ったとしても、その人が「何を言ったか」も大切です。自分なりに考え、疑問があれば調べるという習慣をつけると、自分の中に知識が蓄積し、自分なりの基準を作ることで玉石混交の情報を精査することができます。

ぜひ、情報に踊らされることなく、自分で情報をつかんでくださいね。

追伸

このブログでも、できる限り根拠を示しながら書いているつもりです。でも間違っていたら修正しますので、お気軽にお教えくださいませ。